サーフィンは波に乗るスポーツです。
サーフィンをしているときれないうねりが入ってくると、その美しさに思わずニヤついてしまうこともあります。
1日中サーフィンして、帰宅後ベッドに入り目を閉じると波待ちの時に見ていたうねりがまぶたに焼き付いていて、ベッドの中で再びニヤつくなんてこともザラです。
初心者の方は、波について理解するとその上達も早くなりますので、ここでは、波を理解する基本的なことをご説明致します。
1.どうやって波が出来るの
波には、いろんなものがあります。
風に吹かれて出来る波、潮の満ち引きで出来る波などです。
サーフィンで乗る波は、風に吹かれて出来た波が主になりますが、この波にも二種類あります。
一つ目は、周期が長く波高の高いうねりであり、二つ目は周期の短い風浪(ふうろう)です。
周期とは、波の山から山まで、もしくは谷から谷の長さのことをいい、気象学、海洋学の世界では周期を秒の単位で表します。((例)周期8秒)
つまり、うねりは周期が長いので一つの波が沿岸にやってきて破砕したあと、その次にやってくるまでの時間が長いことになります。
うねりは、遠洋から沿岸部に到達するものであり、日本の太平洋側では南海上に台風が発生した時に波高の高いものがやってきます。
サーフィンに最も適している波は、このうねりだと言えるでしょう。
風浪(ふうろう)は、その場で吹いている風が海面に吹きつけることにより発生するため、周期が短いもので、ビチャビチャした波となり、滑りにくいのであまりサーフィンには適しません。
やっているうちに覚えるものですが、初心者の方もこれらのことを覚えておくと、いろんなシュチュエーションを楽しめると思います。
サーフィンには波を読む力が必要です。
1.台風や低気圧からのうねり
日本の遠洋に発達した低気圧や台風があると、そこで出来た波がうねりとなって沿岸部に到達します。
うねりは、周期によって速度が異なるため、ある程度の波のかたまり(波群)となってやってきます。
波待ちをしていると、いいうねりが入ってくるときはある程度まとまって入ってきます。
一ついいうねりが入ってくると、立て続けにうねりがやってきて、少しするとパタッと穏やかになったりします。
この波の群れのことを、セットと呼び、セットが来たとか、セットが入ったとか言います。
サーフィン初心者のうちは、このような波の特性を理解するのも大切です。
2.高気圧縁辺からのうねり
低気圧だけでなく、高気圧もうねりを発生させます。
高気圧の中心から離れた縁辺部は強くはありませんが、一定の方向から継続して風が吹くことにより、波が発生し、それが次第に大きくなり遠洋まで届くものです。
日本の太平洋側では、これらのうねりが定常的に届くポイントもいくつかあります。
3. 風浪(ふうろう)による波
風浪(ふうろう)は、まさにそこで吹いている風によって発生しているものです。
チョッピーコンディションと呼ばれますが、周期が短くビチャビチャとして、波の面も悪いのですべりにくくなります。
このような時は、ロングボードはほとんど楽しめません。
ショートボードでもあまり楽しめないので、このような時はワンアクションを何度も練習する人が多いようです。
人が少なくなるので初心者の方はサーフィンを練習しやすくなりますが、あまりいいコンディションとはいえません。
2. 波の崩れ方と名称
波が浜辺に近づくにつれて水深が浅くなると、波の山の部分が崩れます。
この状態をブレイクするといいます。
波の山の部分から谷に波が崩れて、波が真っ白になった泡状態をスープと呼びます。
ちなみにテクニックで波の各部所の呼び方がでてきますが、波の山の部分をリップと呼び、リップになる手前の状態をトップと呼びます。
波の谷の部分はボトムで、トップからボトムまでの間をフェイスと呼びます。
さて、波の崩れ方ですが、向かって左側(海から岸をみて右側)に崩れるのをレギュラーの波と呼び、向かって右側(海から岸をみて左側)に崩れるのをグーフィーの波と呼びます。
レギュラーでもグーフィーでもなく、一気に波が崩れてしまうのをダンパーと呼びます。
ダンパーはサーフィンには適しません。
このような波の崩れ方を初心者のうちに覚えるとよいでしょう。
1.ほれ方 /h3>
波のブレイクの仕方は、海底の地形によります。
海底が砂浜の場合は、砂のつき方によって波の形が変化します。
サーフィンはこのような波の形の変化を利用した楽しむスポーツです。
河口近くのポイントでは、雨の降った後などは海底の砂のつき方が変化して通常の波の形と異なることもあります。
一方、海底が岩だったりすると波のブレイクの仕方はいつも大体同じ形で崩れます。
海底が急に浅くなるような所では、ブレイクする時にほれるように波がくずれます。
テレビなどで波の中を滑るチューブライディングなどは、このようなほれた波です。
逆になだらかに水深が浅くなる場合は、なだらかにブレイクする波となります。
ロングボードに適しているのは、こちらのなだらかな波になります。
サーフィン初心者のうちはこのような波のブレイクによる変化を学習すると波が読むことができるようになり、サーフィンがより楽しめるでしょう。