パドル力もつき、ドルフィンスルーをしながらアウトにも出れるようになり、サーフィン初心者の次なる壁はボードの上に立つテイクオフです。

早い方だと1日、遅い方だと何ケ月もかかる事もあります。

1.テイクオフのセオリー

波待ちしているとセットが入って来たのでパドルしてチャージしますが、波に置いて行かれたり、ボードの先であるノーズが波のボトムに突き刺さり波にまかれテイクオフどころではないというサーフィン初心者はよく見かけます。

誰もが通った道ですね。

何度も挑戦、チャージするがうまくいかない。

うまくいく人は1日で出来たりします。

中上級者は失敗しない。

そう、セオリーはちゃんとあるんですね。

成功させるポイントは、うねりから波を捕える為のタイミング。

全力でパドルし波に置いて行かれないようする為のスピード。

ボードが斜面を滑り出すまで顎でノーズを抑え込みながらパドルし、滑り出すと刺さらないよう胸を反り、ボードに手をつき足を乗せスタンダップするという一連の重心調整。

そして最後にボードの舵の機能を果たす目線、と大きく4つあります。

この4つをスムーズに行う事でテイクオフが可能になり、サーフィン初心者が上達する為のセオリーとなります。

ざっくり言うと、波のうねりに合わせてフルパドル、ボードは海面と水平に保ちつつ意識は前で滑るというより押してもらう感じで目線は何メートルか先の行きたい方向を見る。

といった感じです。

2.詳細説明

波がうねりから入って来て、浅くなるにつれ高さが増し、地球の重力に耐え切れなくなった頂上付近で崩れる事をブレイクすると言います。

その時が一番急斜面になり、パワーもあります。

そこに合わせるわけです。

ブレイクしてスープになっている波は乗れないので、スープになる直前がテイクオフポイントとなります。

次にスピードですが、波がやってきて、ブレイクする直前の位置に幸運にもいたとします。

その時パドルも何もせず乗ろうとすると乗れるでしょうか?

答えは置いて行かれます。

波の斜面を利用して地球の重力を利用してボードを落とすのですが、波が岸に向かう押す力も利用して初めて板が滑り出します。

ですので波の速度に合わす必要があり、その為に全力でパドルしてスピードをつけます。

重心に関しては前過ぎると刺さったり、後ろ過ぎると失速して置いて行かれるので、波に合わさなければならないのですが、ポイントはボードを海面と水平に保つ所です。

滑り出すまでの助走は顎で前重心ですが、滑り出す直前には胸を反らし刺さらないようにします。

最後に目線ですが、プロサーファーのテイクオフを見ていると進行方向に常に顔が向いており、頭の位置もぶれません。

芯、軸、重心が一定しているので安定しています。

きょろきょろすると軸がぶれるので不安定になります。

陸上で全力疾走している時に足を見ながら走ると不安定になり全力疾走は出来ないですよね?サーフィンでは、ボードも体の一部だと思って下さい。

サーフィンは波と一体化するスポーツですが、ボードとも一体になり始めて上達し、マニューバを描く事が可能になるのです。