サーフィンは横にも滑りますが上下にも滑ります。

ショートボードでは上下のスピードを利用してクイックに方向転換していきますが、この方向転換を格好良く決めるのがカットバックです。

理屈だけでいけばボトムターンから波のリップ（上部付近）に駆け上りそこで一気に方向転換します。

聞くだけだと簡単ですが、波のパワーうまくとらえないとできないテクニックの一つでしょう。

1.ロングボードのカットバック

サーフィンでは、ロングボードはショートボードのようなクイックな方向転換ではなく大きくゆっくりとした方向転換を目指します。

なのでボトムで力をためこんだボトムターンができればスピードもつけられますが、仮にそこまでボトムターンを深くやらなくてもある程度リップに向かっていくことができればあとは波の力を利用することで方向転換できるようになります。

そこで重要になってくるのは、重心になります。

リップに上がっていく段階で重心を後ろ脚にもっていき、ここで力を溜め込むようにして体を開くようにしながらひねることでサーフボードは方向転換してくれます。

カットバックも他のサーフィンのテクニック同様に動画を何度もみてイメージしていくのが上達する上で大切です。

先ほどの理屈を頭にいれて自分のサーフィンをイメージして何度もチャレンジすることで、次第にできるようになります。

カットバックができるようになると方向転換をこまめに行い、波のパワースポットを次々と捉えることができますので、カットバックはサーフィンにおいてロングライディングをすることができるテクニックでもあります。

特にショートボードの場合は、カットバックができないとすぐに失速してライディングが長くつづきません。

ロングボードは浮力がある分、ロングライディングできますが、カットバックができるようになることで、メリハリの効いたライディングと美しいロングライディングを見せることができるようになり、自分の上達も感じることができるでしょう。

2.波に逆らわない

カットバックというテクニックをやる上で、どこが波のパワーポイントでどこが切り替えるポイントなのかを理解する必要があります。

簡単に言えば、パワースポットであるリップ付近で方向転換するだけのことです。

初心者によくありがちなのが自分のイメージが先行してしまい、波に逆らって方向転換しようとしたりすることです。

サーフィンは波の力を利用して滑るものですから波に逆らったらたちまちに転んでしまいます。

波のパワースポットを見極めて、そこにタイミングよく当て込んで滑るだけでうまくいくはずです。

うまくいかないのは、おかしなタイミングの取り方とバランスの取り方、そして、おかしなところに重心がかかっているということです。

バランスの取り方は上半身の腕の開き方がポイントになってきます。

先ほどの理屈を頭に入れて、パワースポットでどのタイミングで腕を開く体をひねるのか、そしてその時の後ろ脚の重心はどうなっているのかを写真や動画をみて把握しましょう。

そのイメージを陸上で何度も練習した後に海でも何度もこのテクニックにトライしましょう。

このテクニックのポイントは波に逆らわないことです。

波に逆らわずに、タイミングをつかんで体を動かせた時に自然とサーフボードが動き、後は波が滑らせてくれます。

それは、あなたの美しいライディングに他の人が惹きつけられる瞬間でもあります。