台風の位置を確認する為に天気図と睨めっこ。サーファーなら1度以上は経験しているはずです。

波の見方には波の予測も含まれます。波の見方と、その日何処のポイントの波が良いのか予測するのもサーフィン上達のカギです。

1キラフラット伝説

 
私は、ゴールドコーストのクーランガッタの街に約1年間滞在して、ほとんど毎日サーフィンしておりました。

クーランガッタの街は半島に成っており、何処でかのポイントで風が合い、うねりが無くとも干満の差で、最低膝~腰の波があり。毎日サーフィンが出来ておりました。

そんなある日、ゴールドコースト沖に二つのハリケーンが到来し、三日間のクローズアウト状態が続きました。

三日目の夜に、サーファー仲間とキラポントへ波のチェックに行き、海は見え辛いかったものの、キラ岬にぶち当たる飛沫とゴーゴーという波風の音で、今まで最大のクローズ状態だと確認できました。

ウェザーリポートの予測は、今夜、風向きがオフショアに変わるという予報で、期待に胸が膨らみました。

翌朝、明け方の5時にサーファー仲間5人全員飛び起き、ユースホステルからサーフボードを担ぎ200メートルダッシュです。

キラの海は鏡面のようなドフラット状態の信じられない光景でした。

2低気圧と波

 
赤道付近では熱帯低気圧は発生しない。上記を読んで『ウソだろ』と思われたサーファーの方も多いのでは?気象に多少知識のある方なら常識です。

熱帯低気圧(台風)を発生させるには、海面水温が高いだけでは駄目なのです。

台風は風の渦ですので、発生させるには遠心力(回転)が必要です、この遠心力の元となるコリオリの力(説明は省きます)が赤道付近では弱い為、台風が発生しにくいのです。

では何で、ハワイとかバリに大きな波が来るの?サーファーのみなさんは思うはずです。

コチラも大きな波はネリが遠くで強い風が長く吹く程、ウネリの波高は上がり、長い時間移動すればする程、ウネリは整えられ、大きな波になるのです。

ハワイ(ノースショア)の波は、日本の北海道沖のオホーツク海で、冬の荒れた海が造り出していると聞いた事のあるサーファーの方も多いはずです。

3 波の見方と予測

〇春の波
春は冬の間は北風がメインだった日本列島に南からの強風が吹きます、コレが春一番です。北風と南風が交互に吹くようになります。

南岸低気圧の通過後は千葉、茨城が狙い目です。日本列島の通る南岸低気圧が千葉茨城沖を通過すると、低気圧の回転は反時計廻りなので、東向いているポイントの千葉、茨城は西風(オフショア)吹く訳です。

この時、沖の近くを通りすぎ、西風が強すぎるとうねりが抑えられて波が立たない時もあります。

〇夏の波
夏の日本列島は太平洋高気圧が張り出し、風が吹かない時が多いので、波が立つ日が少ないのです。

台風が発生すれば台風のウネリに期待できますが、台風のウネリが日本列島に届くのは秋の方が多いはずです。

潮の干満と、風波に期待するしかありません。風波(陸風、海風)は昼間に吹く海風の方が強いので、海風から陸風に変わる。夕方が狙い目です。

〇秋の波
一般の方が土用波と呼んでいる、台風からウネリに期待がもてます。台風が近すぎるとクローズアウトになるポイントも多い筈です。

初心者の方は無理せず、自分の経験に見合ったポイントでサーフィンしょう。

〇冬の波
西高東低の冬型の気圧配置に成る事が多く、北風がメインに吹きます。日本海側は荒れた大シケが続き、太平洋側も北風が強いときはジャンクコンディションの時が多くなります。

西高東低の気圧配置が緩んだ時、風が弱まった時が狙い目です。

どのシーズンもご自分が入るサーフポイントが低気圧や台風の位置たいして、どの方向にあるか、ウネリの向きと大きさは、風は何時止むか変わるか、確認して、どのポイントに入るか決めましょう。

波の見方(予想)もサーフィン上達のカギです。